勝手に医療英語メモ

旦那さんが英国で治療を受けています。英語で受け取るお知らせや結果を理解するために調べた医療用語のメモです。ご参考まで!

腎障害の原因?知らずにずっと服用していたNSAIDsって何?

こんにちは、Tomです。

今回のメモは、急性腎障害を引き起こす可能性があるとも知らずにずっと服用していた「NSAIDs(エヌセイズ)」についてです。

 

前回のメモで、AKI(Acute Kidney Injury:急性腎障害)と診断され、各種検査の結果、腎性の(腎臓自体に問題がある)AKIであることがわかりましたが、その原因となる「薬物」のひとつが、この「NSAIDs」だったのです。

AKI と診断されて入院することになりました。 - 勝手に医療英語メモ

*これまでの経緯*
股関節置換術を受けて退院後、尿が茶色になり、微熱が続いため A&E に行くとそのまま入院することになりました。eGFR が手術前と後の数日間で50%下がっていたため AKI と診断されたのです。
 
旦那さんは股関節の炎症がひどく3年前から手術の順番を待っていました。しかし、NET(神経内分泌腫瘍)という希少がんを患っていたため、癌の担当医からICUを併設している病院でないと手術はおすすめできない(というダメ出し)が出てしまい、ICUを併設している大きな病院で順番待ちをすることになりました。コロナ渦でもあったため、待ち時間は数年単位とも言われていました。
 
で、その間も日常生活は続くので、痛み止め、炎症止め、これらの薬から胃を守る胃薬の3点セットが処方され、ずっと服用し続けていたのです。そしてこれらの薬の中には急性腎障害を引き起こす原因となるうるタイプの薬、NSAIDsがあったのです。
 
NSAIDs
Non-steroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs) are medicines that are widely used to relieve pain, reduce inflammation, and bring down a high temperature.

NSAIDs - NHS

 
ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)とは、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称で、広義にはステロイドではない抗炎症薬すべてを含みます。一般的には、疼痛、発熱の治療に使用される“解熱鎮痛薬”とほぼ同義語として用いられています。

NSAIDs解熱鎮痛薬不耐症・過敏症/NSAIDsを理解するために:NSAIDsとは

 
ということで、股関節痛のために服用していた抗炎症剤はNSAIDsだったので服用を即中止することになりました。手術がうまくいったので今後は抗炎症剤は必要なくなるはずです。

ご自身の服用している薬がNSAIDsかどうか知りたい場合は、ネット検索でも簡単にわかります。「Is (薬の成分名) an NSAIDs?」で検索すると、そうである場合は大抵「(薬の成分名) is an NSAIDs」と書いてある検索結果がトップに出てきます。

◎抗炎症剤がどうして腎機能に影響するの?
NHK健康chのページに分かりやすく解説されていました。参考までにどうぞ。
 
入院中は毎日1Lの点滴を8時間かけてやっていた理由がやっと分かりました。
退院後はしっかり水分補給をするようにドクターに言われた理由も納得です。腎臓病なら水分を控えた方が良いのではないかと思っていたのですが、腎臓やその周辺への血流量が減らないように水分補給をするんですね。
 
おわりに
 
私が長年愛用していた鎮痛剤もNSAIDsでした。片頭痛持ちなので今まではこの鎮痛剤に頼りすぎていましたが、これからは慎重に、でも必要な時には適量を服用していこうと思います。
「沈黙の臓器」と言われる腎臓です。慢性的に服用している鎮痛剤がある方は、一度薬の内容を確認したり、お医者さんに相談してみるのも良いかも知れません。
私たちの経験が参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。