勝手に医療英語メモ

旦那さんが英国で治療を受けています。英語で受け取るお知らせや結果を理解するために調べた医療用語のメモです。ご参考まで!

腫瘍だけをやっつける TACE をしてもらった話

こんにちは、Tomです。

今回のメモは、肝臓にできた腫瘍をやっつけてくれた「TACE」をしてもらった時の体験談です。

2019年に旦那さんのNETが肝臓に転移しているのが見つかりました。
PETスキャンの結果から「TACE」という治療法がうまくいく可能性があるそうで、癌の先生から紹介していただき放射線治療スペシャリストである教授(Professer)に診ていただきました。

 

TACEとは…

Trans arterial chemoembolisation (TACE)

Chemotherapy uses anti cancer (cytotoxic) drugs to destroy cancer cells.

Chemoembolisation is a treatment directly into the liver. You have chemotherapy into the blood vessel that feeds the tumour. Then you have small particles injected into the blood vessel to block off the blood supply. It’s also called trans arterial chemoembolisation (TACE).

Chemoembolisation (TACE) for liver cancer | Cancer Research UK

 

TACEとは、肝がんに栄養を送る動脈に薬剤を注入して血流を塞ぎ、がんを壊死させるという治療法。いわば、がんを〝兵糧攻め〞にするという手法です。

肝臓がん 集学的がん診療センター 福井県済生会病院

 

旦那さんの場合は、太ももの付け根にある動脈から細い管を入れて、なんと腫瘍のある肝臓まで到達し、そこで薬を注入し、まるで血管を焼き閉じたような感じでした。これで血液が送り込まれないので癌細胞には酸素も栄養も届かず壊死してしまうのだそうです。

 

腫瘍を含む周辺の臓器を切り取るでもなく、放射線などで全身に影響がある訳でもなく、腫瘍のみをターゲットに壊死させることができるTACEは大成功でした。

 

もちろん、腫瘍の発生した場所や大きさ、血管の位置などによってはTACEはできない場合もあります。旦那さんの場合は、PETスキャンで詳細を確認したところ、とても珍しい動脈の張り巡らされ方をしていたそうで、教授も驚いていました。

 

肝臓にできた腫瘍が活性化していた時は、夜中に大量の寝汗をかいたり、目の白目が黄色っぽくなったりしていた旦那さんでしたが、TACEがうまくいってからはそのような症状もおさまり、その後は半年に一度スキャンと血液検査で腫瘍が活性化していないことを確認してきました。
腫瘍は壊死するだけで消滅するわけではないので、スキャンをしてもそこに存在しています。なのでサイズが大きくなっていないか、新たな腫瘍ができていないかを半年おきに確認しています。
 
おわりに
今回は旦那さんがTACEの治療を受けた時の話でした。レアな体験談かもしれませんが、癌と戦うみなさんの参考やヒントになればうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。